結論から言うと、ワルファリン(ワーファリン)を服用している人は、ほうれん草を食べ過ぎることには注意が必要です。
🌱 理由:ビタミンKの影響
ワルファリンは血液をサラサラに保つ薬で、ビタミンKの作用を抑えることで効果を発揮します。
ほうれん草はビタミンKを豊富に含む野菜です。ビタミンKを大量に摂取すると、ワルファリンの効果が弱まり、**血液が固まりやすくなる(血栓のリスクが高まる)**可能性があります。
✅ 参考値:
生のほうれん草100gあたりのビタミンK含有量は約300~500 μg程度です。
🍽 ポイント:禁止ではなく「一定量を安定して摂取」
⚠ ほうれん草を絶対に食べてはいけないわけではありません。
むしろ大事なのは、
👉 ビタミンKの摂取量を日ごとに大きく変動させないことです。
つまり、
- 今日はほうれん草をたっぷり食べたけど明日はゼロ、というようなムラがあると、ワルファリンのコントロールが難しくなります。
- 普段の食事の中で、ビタミンKを含む野菜(ほうれん草、小松菜、ブロッコリーなど)の摂取量を 一定に保つ ことが重要です。
💡 具体的なアドバイス
- ほうれん草を食べる場合は、医師や管理栄養士に相談し、1日にどの程度なら問題ないか指導を受けましょう。
- 血液検査(PT-INR値)でワルファリンの効き具合を定期的に確認し、必要なら薬の調整を行います。
- 健康食品や青汁などもビタミンKが多いものがあるため、注意が必要です。
ほうれん草や他のビタミンKが多い食品の含有量一覧表を作成
ビタミンK含有量の目安一覧表(可食部100gあたりの含有量・日本食品標準成分表2020年版参考) を作成しました。
ワルファリン服用中の方が注意すべき代表的な食品をまとめています。
食品名 | ビタミンK含有量(μg / 100g) |
---|---|
ほうれん草(生) | 約270 |
ほうれん草(ゆで) | 約490 |
小松菜(生) | 約210 |
小松菜(ゆで) | 約440 |
春菊(生) | 約250 |
春菊(ゆで) | 約390 |
ブロッコリー(生) | 約160 |
ブロッコリー(ゆで) | 約270 |
キャベツ(生) | 約78 |
キャベツ(ゆで) | 約110 |
サニーレタス(生) | 約120 |
モロヘイヤ(生) | 約640 |
モロヘイヤ(ゆで) | 約690 |
納豆 | 約600 |
海苔(焼き海苔) | 約210 |
抹茶(粉末) | 約2900 |
🌿 ポイント
- ビタミンKは脂溶性ビタミンで、油と一緒に調理・摂取すると吸収率が上がります。
- 茹でることでカサが減り、重量あたりの含有量は高くなる傾向があります。
- 納豆や抹茶も非常に多いため、ワルファリン服用中の方は注意が必要です。